恋涙

次の日の朝。


私は自分の頬に何かが当たるような感触で目が覚めた。


ゆっくり目を開けると、彼が慌てて私の頬から手を離すのが分かった。



「おはよ・・・」


横を向いて寝ていた私は、目が覚めてすぐに彼の顔が目に入った。



「おはよ。いつから起きてたの?」


添い寝をするように隣にいた彼に私は聞いた。


「ん?ついさっきだよ。あーお前が隣にいると疲れる。」


その久保さんの言葉に私は笑った。


私が起きようとすると、久保さんがその体を倒した。


「もうちょっとだけ寝てよう。」


久保さんが布団を二人の体の上にかぶせた。


「ちょ・・だめだよ!今何時!?」


私は朝食の時間を気にした。



「大丈夫だよ。」


何度も起きようとする私を久保さんは押し倒す。




「大丈夫じゃない!早く起きるの!」



「やだー!いいじゃんー!」


たまにそんな子どもっぽい行動をするのもかわいくて仕方ないんだ。



幸せだと思う瞬間なんだ。
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