恋涙
次の日、なんとなく一人で出かけたくなった。
タローを連れて川辺をふらふらしてたどり着いたのは秘密基地。
小さい頃の思い出が沢山つまったこの秘密基地は、なにかあるとすぐに足を運びたくなる場所。
秘密基地の側の小さな川の横にダンボールを敷いて、色んなことを考えた。
さすがに冬は寒い。
今日はクリスマスだし、パティーやるって朝おじいちゃんが言ってた。
早めに帰ろう。
そう思って立ち上がろうとしたときだった。
「あれ、絢香何してんの?」
振り向くとそこに立っていたのは秋人だった。