恋涙
少しだけ急ぎ足で行った。
咲のことだから、またつまらないことでも考えてるんだ。
それとも結稀とか、秋人もみんな行く気になったのかな?
そんなことを考えながら向かった。
公園にいたのは・・・・・樹里だった。
駆けていた足が止まる。
樹里が一人でベンチに座っている。
半年以上、会うこともなかったし、この先もう口もきいてもらえないと思ってた。
樹里を目の前にして、私はどうしていいのか分からなかった。
少しだけ、あの頃よりも大人になった私たち。
また、一悶着ありそうな気がした。