恋涙

初めて聞く彼の夢は、自分が想像していたものとは違くて少し驚いた。



「なんで小学校の先生なの?」



「具体的な理由はないけど、子どもが好きっていうのが一番大きいかな。」



「ふーん。」



「で、絢香の夢は?」



「私は、こういうのが続いてればなんだっていいよ。」



「どういうこと?」



「ん?幸せってこと。」



「じゃあ俺が一生お前の隣にいないとだめじゃん。」



「別に結稀じゃなくても・・・(笑)」



「なんだと!(笑)」





そんな会話をしているうちに花火が上がった。




話すこともやめて、お互い真剣に花火を見てた。





離れることを意識しながら。




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