恋涙
六章

愛、そして夢


その年の夏を終え、お互い遠く離れたところで秋を迎え、そして冬を迎えた。



でも、この年の冬は茨城には行かなかった。



結稀が受験だったから。



学区内でも一番レベルが高い高校を狙ってた。



悔しいけど、結稀は本当に頭が良かったんだ。



成績は絶対学年で三位内だったくらい。




でも、将来いい大学に入りたいからって一生懸命勉強してた。



冗談かもしれないし、本気だったのかもしれないけど、結稀は高校を卒業したら宮城の教育系の大学に入るんだって言ってた。





だから、そんな夢を応援したくて二人でこの年の冬は会わないと決めた。






私は手作りのお守りを郵送してあげることくらいしかできなかった。






後は当日の朝に「がんばれ」ってメールしたくらいかな。




電話もメールも控えてた。



願かけみたいなものかな?





その願いは届いて、結稀は志望校に無事に合格することができた。
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