xyzの瞳
名前を知らないと
ケータイのアドレスに登録すらできない時代。
しぶしぶ彼の名前を考えた日のことを
わたしは鮮明に覚えている。
一日中雨が続いて
しっとりとしたカプセルの中にいるような
春の終わりだった。
ケータイのアドレスに登録すらできない時代。
しぶしぶ彼の名前を考えた日のことを
わたしは鮮明に覚えている。
一日中雨が続いて
しっとりとしたカプセルの中にいるような
春の終わりだった。