転入生な彼女
【3-1の彼】
今日も変わらない一日がくる
アイツがいない、つまらない一日が
朝のHR
担任のダルそうな声を適当に聞き流しながら
外を眺めていた
思い出すのは、アイツのことで
もう、4年がたった
だから、きっと近いうちに帰ってくると
最近は機嫌がいい
でも、アイツはまだ隣にいないから
今日もつまらない一日が過ぎるのをただ待つ
・・・後、どれだけ待てばアイツは
そう思ってすぐ
『アキ・・・』
俺の鼓膜を揺らしたのは、待ち望んだアイツの声
大きな音をたて、俺は席をたつ
担任が何かを言ってるのが聞こえたが
そんなもの、今は関係ない
急いで廊下に出る
周りを見ても、人はいない
でも、あれは幻聴なんかじゃなかった
あれは、確かにアイツの声だった
会える
やっと、会える
俺の胸は歓喜に躍った