時を駆けた夏 ~また、君に恋をする~
――私と葉月は一応テニス部所属で、今は部活後。
空は綺麗な夕日が出ていて、茜色に染まっていた。
「帰ろっか」
「うん」
よっ、と声を出して立ち上がりながら、葉月の横に並んで歩き出す。
幼なじみ、ということで私と葉月は家が近いから、帰りはいつも一緒だ。
まぁ、家が近いという点では輝もなんだけど、輝は輝で野球部の人と帰るか、途中までサッカー部の哉太と帰るかしてるし。