時を駆けた夏 ~また、君に恋をする~




早歩きで教室に駆け寄ると、扉から身を乗り出して、辺りを見渡す。




白いチョークが少し残った黒板、机に、椅子…




「あ」




あった。




窓際の自分の机の上に、ぽつんと置いてある私のブルーの水筒。



あって良かった、と少しホッとしながら自分の机まで歩き、水筒を手に取った。





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