キノコがはえました【BL】
「もう話しかけてくんな」
そりゃあもう、嫌そうに。
振り払い、俺を置いて教室を出て行った。
そして今まであった親友という立ち位置までも俺は失ってしまったという訳だ。
いや、ただ単に機嫌が悪かっただけかもしれない。
今日からの他人とか俺の先走りで、学校に行けばまたいつも通りの1日かもしれない。
唐突だけど、このキノコを食べさせようと思う。
何故ならアイツの大好物がキノコだからだ。
機嫌が悪かったなら直るかもしれないし、
直んなきゃ直んないで、訳の解らないもの食べやがれ!
ショックを受けた俺からの、ささやかな仕返しだ。
あわよくば伝染ってしまえ。
俺のじめじめ気分と、ついでにキノコも生えろ!
……ん?ささやか、か?
まぁいいや。