「愛」 -レンタル彼氏-【完結】
「ご飯行こうか」
「うん」
「何食べたい?」
「…お寿司」
「はあ!?」
くるみは目を真ん丸にして、くりっとした瞳で俺を見つめる。
俺の急の言葉にびっくりしたのだろう。
だけど、俺の気持ちは変わらない。
「俺、お寿司食いたい」
「えっと、それは回っててもいいのかな?」
「もちろん。外食なんてしないから」
「ああ、そっかあ。わかった、じゃあ、行こうか」
「うん」
くるみも笑って、俺も素直に頷くとくるみに案内されるまま、並んで歩く。
一軒の回転寿司に到着すると、中に入る。
夕食時と言う事もあり、店内は混雑していた。
「少し待つっぽいね、座ってようか」
「ああ」
入口からすぐ横にある待ち合い席。
八人掛けのソファに背もたれのない椅子がいくつか。
俺達の前に待ってる人は一家族と、数人。
きっと、そんな待たないだろう。
空いているソファ席にくるみは先に座ると、おいでと俺を呼ぶ。
くるみの隣に腰を下ろした。