「愛」 -レンタル彼氏-【完結】
「…処分…命令?」
男から言われた言葉を反芻する。
ちょうど、エレベーターが到着してそれに男達は乗り込んでいった。
俺はもう、声が出なかった。
“処分命令”
西園寺の言う事だ。
レンタル彼氏をクビ、なんてそんな甘いモノではないだろう。
文字通り。
この世から抹殺されてしまうのだろう。
カタカタと、体が震えていく。
用無しと判断されたら…
殺されるのか。
Sランクとして…君臨し続けないといけないのか。
なあ。
自由って何だ。
俺は何の為に生きている?
ただ、女の玩具として生きて。
何が楽しくて生きている?
俺には何がある?