「愛」 -レンタル彼氏-【完結】
「……で、何」
愛想なく、そう言うと愛海は眉を静かに顰めた。
「……あのね」
それから愛海はカバンから何かを取り出して、俺に差し出した。
一枚の写真だ。
「……何だよ、これ」
それを見た俺は、そう呟く。
「私のお姉ちゃん」
「………は?」
何度も愛海と、その写真を見比べる。
そこに写っていたのは。
愛海と、……くるみ。
「お姉ちゃん?誰が?」
「くるみお姉ちゃんが私の姉」
「……は…?」
唖然としてしまって、それから言葉が続かない。
そんな俺に、愛海は静かに話し出した。
「宝田來海。
私のお父さんの前の子供。
私はお姉ちゃんの事、大好きだったんだ。
両親が離婚して、お母さんと血の繋がってないお姉ちゃんは私と離れ離れになった」
“私の両親ね、離婚してて。
私は父親の前妻の子供。
妹は両親の子供。
だから、風当たりは強くって”
ぼんやり、くるみの言葉を思い出しながら俺はどこか上の空で愛海の話を聞く。
愛想なく、そう言うと愛海は眉を静かに顰めた。
「……あのね」
それから愛海はカバンから何かを取り出して、俺に差し出した。
一枚の写真だ。
「……何だよ、これ」
それを見た俺は、そう呟く。
「私のお姉ちゃん」
「………は?」
何度も愛海と、その写真を見比べる。
そこに写っていたのは。
愛海と、……くるみ。
「お姉ちゃん?誰が?」
「くるみお姉ちゃんが私の姉」
「……は…?」
唖然としてしまって、それから言葉が続かない。
そんな俺に、愛海は静かに話し出した。
「宝田來海。
私のお父さんの前の子供。
私はお姉ちゃんの事、大好きだったんだ。
両親が離婚して、お母さんと血の繋がってないお姉ちゃんは私と離れ離れになった」
“私の両親ね、離婚してて。
私は父親の前妻の子供。
妹は両親の子供。
だから、風当たりは強くって”
ぼんやり、くるみの言葉を思い出しながら俺はどこか上の空で愛海の話を聞く。