「愛」 -レンタル彼氏-【完結】
「社長、これどういうこと?!」

小さな叫び声を上げながら、さっきまでソファに座っていた女は西園寺に食いついた。
だけども、西園寺は笑う事なく、淡々と言う。


「………こいつらは月二千万だ、逃げ出されたら困るだろ」

「どういうこと?!何する気?」

「…何、少しいじらせてもらうだけだ」


冷笑した西園寺が視界の端に映る。
その顔が背筋を凍らせた。

何が起こっているんだ。

「きゃああああっっ!!!!」


甲高いその女の声。
佐々木がさっきまであんなに強張って、緊張していたのは…。
この所為だったんだな。


スタンガンを当てられた俺はそんな事を考えながら、意識を失った。
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