「愛」 -レンタル彼氏-【完結】
小春日和の今日は、風が気持ちいい。
こんな日は外で寝たりするのも気持ちいだろう。

だけど、俺は真っ暗な家で一人でいた方が落ち着く。

何も考えたくない癖に、一人でいた方がいい。


矛盾している俺。


さっきの、ちょっとした修羅場は真昼間の出来事だった。


他の女を連れ込んでるとこに、客が来たって話。
彼女面した、な。

まあ、さっきの一緒に寝てた女も彼女でもなんでもないけど。


好きって、なんだろうな。
本当に。


“私、別に一番を望んでいるわけじゃないから”


さっき、女に言われた言葉を思い出す。

なんだそれ。
一番でなければ…何を望んでいるんだ?


都合良く抱いてくれる男?
都合良く泊めてくれる男?


理解出来なくて、出来なくて。
……俺は考える事を止めた。
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