幼なじみ恋愛
屋上への階段があるところを
曲がろうとした時に
俊の声が聞こえた。


「…だから・・・」


「じゃあ代わりに・・」


誰かと話してるみたい。
誰だろ?


女の子の声…かな?


行っちゃダメかも
と思いながらも
曲がり角を曲がった。


「俊っ。
・・・えっ?」


そこにいたのは
俊と・・・
れいなちゃんだった。


しかも
れいなちゃんは
俊に抱き着いていた。


「香奈先輩・・・」


私と目があった途端
れいなちゃんは
さっきよりも強く
俊に抱き着いた。


「えーっと・・・
邪魔…しちゃったかな?
・・・ごめんっ」


「えっ?ちょっ!
香奈!?待てよっ!」


後ろから聞こえてくる
俊の声なんか
無視して・・・
とりあえず走った。


涙が・・・
溢れてきたから。

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