こちらミクモ探偵事務所5
「うーん……風船の側にマイクを置いてたとか!で、スピーカーで響くようにしたとか!」
「だったら、俺らが真っ先に気付くはずだ」
「ぐっ……」
言葉に詰まり、羽兎は悔しそうに顔を歪める。
そして、小さく頬を膨らました。
「紘哉さんって、人の意見を蹴散らすのが趣味?」
「あくまでも、その方法の欠点を指摘しただけだ」
「だから蹴散らすのが趣味って言ってんじゃん!」
「違う。あくまでも、そのしょうもない考えを否定しただけだ。
第一、風船とピストルって破裂音でも若干音が違うし」
「だって銃声なんて聞いたこと無いもん!」
「風船だったらもっと軽い音がする。本物じゃないかもしれないが、銃声くらい映画や運動会で聞いたことあるだろ」
「……」