こちらミクモ探偵事務所5

玄関を横切り、離れに向かう。
その時。

「こんな朝から……何してるの?」

「……」

玄関で眠そうに佇む千尋に遭遇した。

バレた。
羽兎はあたふたとし、恵一は目を泳がせた。

「え、いやぁ、アレだよ。ちょっと早く起きちゃったから、三人で体操してたんだよ!」

取って付けたような理由。
恵一は体をガチガチにさせながら、ラジオ体操をするように手足を動かす。

「……嘘だよね?」

「いやいや!ホントだよ!」

「……」

見え透いた嘘を、ここまで押し通す方もどうかと思う。
ここは、素直に事情を話した方がいいだろう。

紘哉は恵一の頭を叩くと、説明を始めた。

< 125 / 224 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop