こちらミクモ探偵事務所5



呆然としながら、朝御飯を飲み込む四人。
今朝の出来事のせいで、味も何も感じられない。

何も知らないみどりは、ご飯をよそりながら不思議そうな顔をする。

「あれ?紘子は?」

「!」

四人の手が止まる。
しかし、すぐにご飯を食べ始めた。
その様子を、訝しげに見つめる。

「何かあったの?」

「な、何でもないよ!紘子だったら、まだ寝てるよ!」

千尋の笑顔が痛々しい。
みどりは咎めるように彼女に言う。

「そう。じゃあ、起こしてこないとね」

「それはダメ!!」

千尋と羽兎の声が揃う。
いよいよ雲行きが怪しくなってきた。

二人は顔を見合わせ俯いた。

< 132 / 224 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop