こちらミクモ探偵事務所5

「で、誰から聞きに行こうか?」

「そうだな……みどりさん、当たってみようか」

と言うことで、三人は階段を降りた。

リビングのドアを開けて中を覗くも、みどりの姿は無かった。
羽兎がガッカリとしたように肩を落とす。

「どこ行っちゃったんだろうね?」

「さあな。案外、台所にいたりしてな」

成り行きで、台所へ移動する。

紘哉の言う通り、みどりは台所にいた。
近くのテーブルで、紘子が遅い朝食を摂っている。
彼女は三人を一瞥すると、何も言わずにご飯を飲み込んだ。

「おばさん、今ちょっといいですか?」

恵一が手帳を取り出し、みどりに尋ねる。
彼女は少し不安そうに頷いた。

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