こちらミクモ探偵事務所5

「……何だよ」

「チーさ、何か俺らに隠してる事あるよな?」

「あー、確かに何かあったな……」

昨日の昼を思い出す。
あの嘘は、あまりにも見え見えだった。

「そして、チーはケータイ小説とやら好き。言いたいこと、分かるな?」

「いや、さっぱり」

一蹴。
恵一は、あり得ないと言わんばかりに紘哉を見る。
そして、彼の肩を叩いた。

「分からないなら教えてやろう!」

「嫌な笑顔」

「うるせーよ。なぁ、紘哉」

「何だよ」

「今夜、アレを使え」

「嫌だ」

即答。
どうせ、そんなことだろうと思っていた。
紘哉は恵一の手を払い除け、首を振る。

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