こちらミクモ探偵事務所5
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「紘哉さん、そこの棚からお皿出してくれる?」
「あー、はい」
千尋に言われ、食器棚を開ける。
今は昼。
事件の事を整理し、コンビニへチョコを買いに行っているうちに昼になっていた。
羽兎の腹時計が12時ぴったりに鳴る。
昼食の手伝いも兼ね、三人は台所に来た。
羽兎は紘哉の熱い説得により、今日も手伝わせてもらえずに見学しているだけだ。
もどかしそうに机を指で叩くも、誰も気に留めない。
「私もやりたい!」
「料理ダメ。絶対」
「そんな標語みたいに言わないでよ!悲しくなるじゃん!」
紘哉の言葉に、羽兎はそっぽを向いた。
構わず彼は、食器棚にある皿の数々を見上げる。