こちらミクモ探偵事務所5
数が多くて、どれを使ったらいいのか分からない。
紘哉は千尋に訊いた。
「どの皿?」
「えーっと、そこの上にある細いやつ!」
「分かった」
上の方にある、白くて細長い皿を選ぶ。
それを出すと、他の皿の影に四角い何かがあるのが見えた。
「何だ……?」
マッチのような、小さい箱。
彼は千尋に皿を渡し、小さい箱を取り出す。
「……!」
何でこんなものが、こんな所にあるんだ。
紘哉が取り出した赤く、小さな箱。
それは、事件現場で見付けた弾丸と全く同じものだった。