こちらミクモ探偵事務所5
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光陰矢のごとし。
うだうだしている間に、時間はあっという間に過ぎていく。
気が付けば、夜も更けていた。
シャワーを浴び、ジャージに着替えて布団を敷く恵一。
彼は手を動かしながら、紘哉に尋ねた。
「なぁ、今日の午後、俺らのした事って何だ?」
「そりゃあ……事件の整理と、ポーカーとババ抜きと大富豪とスピードと……」
「結局トランプしかやってないよな、うん」
恵一が力無く笑う。
紘哉は呆れたようにため息をついた。
「……ホシはついたのか?」
「いや、全然分かんない。紘哉が三人まで絞ってくれたのはいいものの、何も分かんないんだよね。
シャワー浴びたのに、わざわざスーツ着てる理由ほど意味が分かんない」
「……」
最早、答える気もしない。
紘哉は立ち上がり、ドアに手を掛けた。
「どこ行くんだよ?」
「千尋さんの部屋」
「何で?」
「ちょっと忘れ物を取りに行ってくる」
チラリと恵一を見る。
目が合った瞬間、二人はニヤリと笑った。