こちらミクモ探偵事務所5
「ちょっと!俺の話を聞いてください!」
このままでは収拾がつかない。
恵一が声を上げる。
新井家一同は、一斉に彼の方を向いた。
「じ、じゃあ、説明しますね……」
五人の鋭い視線にたじろぎながら、手帳をパラパラと捲った。
落ち着きがないまま、話し出す。
「事件が起こったのは、3日前の23時40分頃の事でした。離れから銃声が聞こえ、駆け付けたところ、胸から血を流している中村さんを発見。
ここまではいいですよね?」
皆が首を縦に振る。
ここまでの流れは順調だ。
「ですが調査の結果、ここで1つ誤差が生じました」
「……え?」
また辺りがざわつく。
恵一は構わず、説明を始めた。