こちらミクモ探偵事務所5
「サイレンサーを所持することは、法的に禁じられています。
……って言うのは置いといて、サイレンサーと言っても完全に銃声が消える訳じゃないんですよ」
「えっ?そうなの?」
紘哉の隣で羽兎が声を上げる。
紘哉は呆れたように彼女を見た。
「お前、この話聞くの二回目だろ?」
「あー、そうだったね!最近忘れっぽくってさぁ」
「……」
ニシシと笑い、頭を掻く。
反省の色は全く見えない。
「犯人は例の拳銃に装置を付けて、音が鳴らないようにしたんでしょう。
そして拳銃を置き、装置だけ持ち帰って処分をした」
「なるほど……花形さんもやればできるんだ……」
羽兎が感慨にふける。
彼女は手に持っていたホームズのような帽子をかぶった。