こちらミクモ探偵事務所5

羽兎が訊き、紘哉が頷く。
皆が辛そうな表情をしている中、紘子だけが冷めた目で両親を見つめていた。

「拳銃にサイレンサーの装置までつけて、銃声の入っているMDまでセットして、準備は完璧だった。
しかし時代は違うといえ、同じ大学の後輩。そこそこな思い入れもあったハズです。
だから良心が働き、思い止まったのでしょう」

「……」

「それを引き継いだのがみどりさん、あなたです。
あなたは自分が持っていた銃弾を取り出し、離れに近付いた。そして、彼の机の中からサイレンサーを取り出し、中村さんを撃った。
お互いに顔見知りだったため、相手も抵抗をしなかったのでしょう」

< 206 / 224 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop