こちらミクモ探偵事務所5
「お兄とお姉がいるとは言え、心細いよ……!」
恵一は紘子の目線に合わせるようにしゃがみ、彼女の頭をわしゃわしゃ撫でた。
「大丈夫。紘子ちゃんなら、やっていけるよ」
「でも……」
「俺の電話番号、知ってるよな?」
「え、う、うん」
突然の問い掛けに、紘子は戸惑いを見せる。
彼女が頷くのを見ると、恵一はクシャッと笑った。
「何かあったら、掛けてくればいい。何もできないかもしれないけど、話くらいは聞いてあげるから」
「ケイ兄……」
「あ、何もなくても掛けてきていいぞー!」
「いやいや!それはちょっと!!」
「もしかしたら、俺の方から掛けちゃうかも!」
「何それウザい」
「え!?」