こちらミクモ探偵事務所5
「うーん……悪いけど、ケイちゃんと紘哉さんは同室にしてもらおうかな」
申し訳なさそうに千尋が言う。
二人はとんでもないと首を振った。
「で、羽兎ちゃんなんだけど……さすがに三人同じ部屋ってワケにはいかないしね……」
困ったように悩み始める。
羽兎も居心地の悪さを感じた。
「……だったら、私の部屋にすればいいんじゃない?」
「え?紘子の部屋?」
「そんなに散らかってないから、布団くらい引けるよ。それでいいですか?」
紘子は羽兎に目を向ける。
羽兎は何度も頷いた。
「じゃあ、決まりだね。案内します」
ニッコリ笑い、千尋は立ち上がった。
それに倣い、他三人と紘子も立ち上がる。
そして、彼らはリビングを後にした。