こちらミクモ探偵事務所5
「紘哉さんて……」
「あー、うん。えっと……」
時、既に遅し。
羽兎が困ったように彼女から目を逸らす。
紘子は恵一に目を向けた。
無表情のまま、無言で彼に近付いていく。
そして、紘子は恵一の胸ぐらを掴んだ。
突然の事に恵一は目を丸くし、後の二人は彼から距離を置いた。
「……ケイ兄、ちゃんと説明してもらおうか」
「え?何で俺?」
「人を騙してたんだから当然でしょ?」
紘子の笑顔が黒くなっていく。
それに比例し、恵一の表情にも焦りの色が見えてくる。
「騙したの俺じゃないし!アイツらだよ!?ってか首謀者紘哉!!」
「首謀者も何も、ケイ兄だって加担してるでしょ?そんな事言わないと分かんないほど、ケイ兄のオツムは空っぽなの?」
「違う!!俺やってない!!ってか、騙す気は無かったんだ!だから……ぎゃーっ!!」
恵一の悲鳴が部屋に響く。
家族ごっこ、これにて終了。