こちらミクモ探偵事務所5
「第一、まだやってもないのにロクな事がないとか言えないでしょ。
別に、相手の機嫌取る必要なんて無いし……」
「だったら、どうやって情報聞き出すんだよ?」
「それは……単刀直入に!」
「……ダメだコイツ」
紘哉は呆れたようにため息をつき、運転席の男に目を向ける。
一瞬、何故か男が震え上がった。
「お前は来んのか?」
紘哉の問いに、男は首を振る。
「いや、無理だ。警察は民事介入しちゃいけない決まりなんだよ」
そう言って、男は困ったように笑った。