こちらミクモ探偵事務所5
「厄介だ……」
密室と言うことは、必然的に計画殺人だと言うことになる。
そうなると、犯人側も色々と考えているだろう。
嘘を見抜く事が大変になる。
それに――
「嫌だなあ……お世話になってる家族を疑うなんて」
恵一の眉が下がる。
その顔は辛そうだ。
「部外者っていう考えはないのか?」
「だって、入り口の門とかしっかり閉まってたんだぜ?
それに、土地や部屋の間取りをしっかりと把握してないと、こんな密室はできないと思う」
「なるほど……」
恵一の割には鋭い意見。
紘哉は素直に頷いた。
「イチゴのセールスマンは?」
「……あ?」
羽兎が呟く。
二人は彼女の方を向いた。