こちらミクモ探偵事務所5

「ほら、例のイチゴの販売人だったら、何か殺人できそうじゃない?」

「馬鹿言え。一介のセールスマンに、中村さんを殺す動機なんて無い」

「まぁ、それはそうかもしれないけど……」

「それに他人の家で殺人をすると言うことは、それだけ見付かるリスクも高まると言うことだ。
俺だったら、そんな面倒なことはしない」

「そっか。待ち伏せして、そこで殺せばいいんだもんね」

羽兎がようやく納得したように頷いた。
紘哉は机に寄り、山積みになっている書類の一部を手にとる。

目を通すも、怪しい点は見当たらなかった。

次に立派なコンポに近寄る。
スイッチを入れる。
表示されたのは『MD/60:00』の文字。

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