こちらミクモ探偵事務所5
完璧な聞き込み
「で、誰から攻め落とそうか」
「紘哉さん、もうちょい違う表現の仕方ないの?」
三人は、恵一と紘哉に宛がわれた部屋に戻ってきた。
円になり、次の行き先を考える。
「そう言えば、紘子ちゃんはどうしたんです?」
恵一が羽兎に向かって訊くと、彼女は苦笑いを浮かべた。
「それがさ、何か塞ぎ込んじゃって……一人にしてほしいって」
「まぁ、そうだろうな。死体なんて、普通に生活してたら見ることなんて無いだろうし」
「死体見ても平然としてる私らって、普通の感性無くなっちゃったのかな……」
「……」
一斉に黙り込む。
遠くで鳥の鳴き声が聞こえる。
しかし、しみじみとしている場合ではない。
紘哉は首を振り、口を開いた。