こちらミクモ探偵事務所5
情報整理
「何か俺、頭痛くなってきた」
部屋に戻り、恵一が書類を全て投げ出しながら言った。
紘哉も畳に座り、大きくため息をつく。
「こう言ったらアレだが……疑い始めると、全員怪しく思えてくるな」
「全くだよ。居心地悪いしな!」
昼の席は、他人が見ても分かるほどギクシャクしていた。
あんな質問をしたからかもしれない。
とにかく、空気が重かった。
「まぁ、俺は一回署に戻ったわけだし、色々と情報とか仕入れてきたぜ!」
「花形さんも、たまには役に立つんですね!」
「羽兎さん、さすがにそれは酷いですよ……」
満面の笑みで言う羽兎の言葉にへこみながら、恵一は茶封筒から書類を取り出した。