秘密の片思い 番外編③
「それ、誇張し過ぎ。みんながいて勝てたんだ」


郁斗は呆れたように笑う。


天狗にならないのも郁斗の良いところだ。


「そうだね。サッカーはチームプレーだもんね」


愛はアロマキャンドルに火を灯した。


「シャンパンにしたんだ?」


「うん。お祝いだから」


「サンキュ」


郁斗は手を洗いに行き戻って来ると、ソファに腰掛けシャンパンに手を伸ばす。


慣れた手つきで素早く開けると、細長いグラスに注ぐ。


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