秘密の片思い 番外編③
「「乾杯」」


郁斗は喉が渇いているようで、ゴクゴクとまるでミネラルウォーターを飲むみたいにグラスを空にする。


愛は空になったグラスに、シャンパンを注ぐ。


「俺の好きなものばかりだ」


そう言うと、まず「ばってら」に手を伸ばす。


サバの押寿しで、日本に来た時しか食べられない。


郁斗は喜んで頬張っている。


それから次々と用意した料理を食べてくれる。


その食べっぷりも愛は大好きだ。



< 70 / 82 >

この作品をシェア

pagetop