◇天使ノ恋二協力セヨ◇



そして、今この状況に陥ったということだ。



『なによ、その文句ありそうな顔』


【天使】と名乗った少女が、腕を組んだ姿で問うてくる。


その表情は人のことを言えないほど文句ありげな表情だった。


「そりゃあ、あんだろ。空想の生物だと名乗られて、それだけならまだしも怒られるなんてよ」


『空想・・・?空想だって?今、本物が目の前にいるのに?』


「だから、それはお前の妄想だろ?」


その一言で、少女の額の青筋が増えた。


『信じられない?羽も生えてるのに?そもそも、空想だなんて誰が決めたの。人間たちの勝手な想像よね?』


「そうじゃねぇよ。昔からいなかったんだ。天使なんて」

『いたわよ』



・・・言い切るのか。


< 4 / 10 >

この作品をシェア

pagetop