◇天使ノ恋二協力セヨ◇
そして、今この状況に陥ったということだ。
『なによ、その文句ありそうな顔』
【天使】と名乗った少女が、腕を組んだ姿で問うてくる。
その表情は人のことを言えないほど文句ありげな表情だった。
「そりゃあ、あんだろ。空想の生物だと名乗られて、それだけならまだしも怒られるなんてよ」
『空想・・・?空想だって?今、本物が目の前にいるのに?』
「だから、それはお前の妄想だろ?」
その一言で、少女の額の青筋が増えた。
『信じられない?羽も生えてるのに?そもそも、空想だなんて誰が決めたの。人間たちの勝手な想像よね?』
「そうじゃねぇよ。昔からいなかったんだ。天使なんて」
『いたわよ』
・・・言い切るのか。