【完】校内1のイケメンに恋をした!! 3
そう言った私に、龍輝さんは小さな笑みを浮かべた。
「なりたいモノが無くたっていいと思う。
俺は“誘われたから入った”だけで、今になってようやく目標が出来た。
そういうのでもいいんじゃない?」
「…うん」
「いろんなこと経験して生きていけば、きっと“何か”を掴む。
だから焦るな。 目標が無くたって、“何か”は必ずあるんだから」
ぽんぽん、と頭に手を置いた龍輝さんは、天井を見つめながらまた小さく笑う。
「お前はお前らしく進めばいいんだよ」
「…はい」
…私は私らしく進む。
私のペースで、私の道を…。
「まぁ、お前が辿り着く先はわかってるけどな」
「…え? どうしてですか?」
「だってお前は…――、」
ふ、と龍輝さんの唇が頬に触れる。
その唇が耳元へ移動して、甘く切ない声となる。
「――…お前は一生、俺のものだから」
「あ…」
「俺と居るだろ?真由」
…龍輝さんの声が、瞳が、真っ直ぐに私を見る。
……答えはもちろん、
「はいっ…!」
イエス以外には無い。