【完】校内1のイケメンに恋をした!! 3
なんか、いいな。
自分の好きなことを仕事に出来るなんて羨ましいし、それに…、凄く輝いてる。
「新田くんは、自分のやりたいことがちゃんとわかってるんだね。
私は目標も何も無くて、ただ毎日をぼんやりと生きてる感じだから、なんだか新田くんが羨ましい」
キツい仕事だとしても、新田くんはそれを「楽しい」と言う。
…私が「楽しい」と思えるモノ、好きなモノはなんだろう?
「先輩」
ふと、新田くんが薔薇のトゲを取りながら小さく笑う。
「 目標が無くたって、“何か”はあります」
「え…?」
「だから、先輩は先輩らしく進んでください」
柔らかなその笑顔が、私を見つめる。
「きっと、大丈夫です」
…新田くん…。
“いろんなこと経験して生きていけば、きっと“何か”を掴む。
だから焦るな。 目標が無くたって、“何か”は必ずあるんだから。”
“お前はお前らしく進めばいいんだよ。”
龍輝さんの言葉と新田くんの言葉が、ピッタリと重なる。
それと同時に、鼓動がまた速まっていく…――。