【完】校内1のイケメンに恋をした!! 3
――……。
……。
数日後。
龍輝さんは、私には何も言わずに名古屋へと行ってしまった。
…あの日以来、私と龍輝さんは会っていないし、電話やメールでのやり取りもしていない。
だから龍輝さんが行ってしまったことを知ったのは、大雅さんからのメールでだった。
…私たちはもう、終わってしまったんだ。
……全部、私のせいなんだ。
……。
…放課後の体育館裏で、ボーッと空を眺める。
ここ数日、放課後になると私はいつも一人でここに来ていた。
龍輝さんやみんなと過ごした大切な場所…。
楽しかったあの頃に戻りたい。と思いながらここに居る。
無邪気に笑い合っていた、あの頃に…。
「……もう、戻れないのにね…」
と、そう小さく言った時、
「…先輩」
心配そうな顔をする新田くんが現れた。
新田くんはそのまま静かに隣に座って、私と同じように遠くの空を眺める。
「何かありましたか」
「…何も無いよ」
「…龍輝さんと、何かありましたか」
「………」
「先輩」
「……うん」
…私のせいで、全部が変わってしまった。
もうあの頃には、戻れない…。
「…私はもう、龍輝さんとは居られないの」
もう、終わってしまったんだ。