【完】校内１のイケメンに恋をした!! ３

「まぁ女の子は好きだけど、俺は昔から一途だったよ？」

「えー、絶対嘘だ」


「キミが俺を知らないだけ。 まぁ、言うつもりもないけどね」

「…ふぅん」


「て言うかさぁ、俺と綾ちゃんのこと恋人かなんかだと思ってる？」

「え？ 違うんですか？」


綾ちゃんは確実に大雅さんが好きだし、大雅さんだってきっと綾ちゃんが好き。

だから二人は恋人…――あぁでも、綾ちゃん言ってたっけ。
「まだ微妙な感じです」って。

それってやっぱり…、二人は恋人じゃないってこと？




「あの子と俺は、微妙な距離」

「…ですね」


「それって俺のせいなんだよね。
あの子に対する想い…って言うか、いろんなモノに対する想いが定まらない。
あの子と再会して“好き”に気付いても、俺はまだカノジョが忘れられない」




…忘れられない。

それって…、大雅さんは綾ちゃんじゃない“誰か”を想ってるってことだよね。




「えと…、昔付き合ってた人が忘れられない。ってことですか？」

「付き合ってはいないよ。 俺の片想い」


「…その人のことが、まだ好きなんだ…？」

「…そうだね」


髪の毛をかき上げながら苦笑した大雅さんは、深く息を吐き出してから私を見た。