【完】校内1のイケメンに恋をした!! 3
その言葉に、優ちゃんは呆れた顔をした。
「そういう言い方されたら、手伝わないわけにはいかないじゃん」
「はい、そのつもりで言ってます」
「仕方ないなぁ、手伝ってあげる。
って言いたいところだけど、私いま、自分でビックリしちゃうくらい勉強してるから無理かもしれないよ?」
「あ、知ってます。
だから、どうしてもって時だけヘルプ出しますので、その時はよろしくお願いします」
「わかった。じゃあ、その時は精一杯やらせてもらうね」
そんなやり取りをしながら二人は連絡先の交換をし、そして私も、新田くんの携帯番号とお店の番号を教えてもらって電話帳に登録した。
メールアドレスは、聞かなかったし新田くんも言わなかった。
きっと、メアドを知ってしまったらお互いに色々な話をしてしまう。
そう思ったから私は聞かなかったし、新田くんもきっと、言わなかったんだと思う。
業務連絡だけなら、電話で十分間に合う。
私たちは仕事上の付き合いだけで、それ以上は必要無い。
「じゃあ早速、説明していきますね」
新田くんの言葉に促され、私たちはレクチャーを受ける。
彼はとても真剣に、そして丁寧に言葉を繋げ、私たちを花のところへと導く。
その間にもお店にはお客さんが多く集まり、それぞれ好きな花を選んだり、新田くんのお母さんにアドバイスをもらっていたり、色々だ。
もちろん、ブーケ作りを依頼する人も居る。
「何かありましたら、声をかけてください」
と新田くんは笑い、ブーケ作りに取りかかる。
そして私と優ちゃんは、慣れないままにその日の接客をスタートさせた。