【完】校内1のイケメンに恋をした!! 3


――……。


……。


翌日。
私は、学校を休んでしまった。

高3の大切な時期だってことはわかっているけれど、どうしても学校に行く気にはなれなかった。

凄く凄く心配していた優ちゃんに、メールで昨日のことを話すと…、優ちゃんは【 龍輝さんに連絡してみる。 】と言い、その後はなんの連絡も無かった。




ベッドの上で、ただボーッと天井を見つめる。
そしてふと、ブーケを作る新田くんの姿が頭に浮かんだ。

新田くんは学校を休んでお店に出てるんだよね…。
昼間は一人で大丈夫って言ってたけど、本当に大丈夫かな?
こうしてただボーッと過ごしてるより、お店に行って手伝った方がいいんじゃないかな…。

…でも、こんな気分でお店に立っても、きっと上手く笑えない。
だけど新田くんは、私を頼ってきたんだよね…。

それを私は、無下にする気…?




「……そんなの、ダメだよね」


お店に対する新田くんの想い、お店に来てくれるお客さんの笑顔、それを蔑(ないがし)ろになんて出来ない。




「…お店に、行こう」


こんなところでボーッとして無駄に時間を過ごすより、新田くんのお手伝いをしに行った方がいい。
昨日泣いてしまったせいで、目元はちょっと赤いけど…でも化粧すれば十分隠せる。


「…よし」


大きく息を吸い、ゆっくりと吐き出す。

いつまでもヘコんだままでは居られない。
龍輝さんとはもう、上手く笑えないかもしれないけれど…、それでも私はお店に立ち、そして笑う。


「…大丈夫。きっと、大丈夫」


そう言い聞かせながら、部屋を出た。

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