【完】校内1のイケメンに恋をした!! 3
道端で深々と頭を下げ、ギュッと目を閉じる。
龍輝さん、昨日の私のこと、どう思ったかな…。
今一緒に歩いてて、どう思いながら見てるんだろう…?
不安と怖さで頭が上げられないし、目を開くことすら怖い。
何も見えなくて真っ暗の中で、龍輝さんの声が静かに聞こえてきた。
「別に気にしてない。
て言うか、俺が紛らわしいことしたせいだってわかってるから、真由が謝ることなんてない」
柔らかで温かく、優しい言葉。
ゆっくりと目を開け、体を起こした時に見た龍輝さんの顔も、とても穏やかだった。
「あんまり気にするなよ」
ポンポンと私の頭を優しく叩いたあと、龍輝さんはゆっくりと歩き出す。
…なんだか、いつもの龍輝さんじゃないみたい…。
普段から優しい人だけど、でも今日は、なんだか妙に切ない。
「…龍輝さん?
あの…どうか、しました…?」
不安になりながら声をかけると、龍輝さんはにっこりと微笑んだ。
「お前の楽しそうな顔、久しぶりに見たなぁと思ってさ」
「え…?」