君色。-kimi*iro-
顎に手を当てて考える
勘違いならこのまま勘違いしてくれても良いんじゃないか?
「……ま、もう取り返しつかないし」
「先輩?」
「何?」
「……優姫さん、先輩じゃないと契約切るって……」
後輩の言いたいことはよく分かった
会社の方針的に金づ…クライアントに逃げられるのはまずい
「……なーんで駄々こねんのさ……」
「へ?」
「いや、いいよ。継続するよ」
俺の思惑通りに事は進んでくんないよな
「……どんだけ我慢すりゃいいの…」
「先輩なんか変ですよ?」
「うるせーよ、ばーか」
後輩の頭を小突いて机に俯せた