君色。-kimi*iro-

無い物ねだりで互いに求め合ったあの日から


もう卒業だ





「………あきら」

拳を突き出せばクシャリと笑った光が拳を当てた

こつん…と其処から新しい何かが産まれるかのように

悠紀を追いかける為に走りだした俺は


「好きだったよ……桜」

後ろで静かに光がそう呟いた気がした


< 155 / 212 >

この作品をシェア

pagetop