君色。-kimi*iro-
「さ、がさん……」
「…起きれるか?」
「…はい……」
「……ちょっといいか?」
「……う、ん。みんなごめん。今日は…」
空気を読んで見舞いにきた人は帰って行く
「……歩けるか?」
「…うん」
茶芽さんの顔を見れない。怖い、逃げ出したい、だって俺は……
ひたひたと茶芽さんの後ろをついて行く
鎮痛剤なんかとっくに切れてて体は悲鳴をあげてる
「……さくら…………」
屋上の扉を押し開けて茶芽さんは奥に進みながら俺の名を呼んだ
「…さくら……」