君色。-kimi*iro-

「……さぁ、入って」

「………う…わぁ……」

ひくりと頬がつり上がるのがわかった

「掃除くらいしろよ」

「……仕方ないじゃない。疲れてるのよ」

「頭が痛い」

干した後畳まれることの無い積み上がった衣類
あまり使われて無いシンク
埃の積もったテレビ

「お前マジで女か?」

「だって………っ!!」

「だってのレベルじゃねぇ」

はぁー…頭がマジ痛い

「生意気よ、女で年下のくせに…」

「年下なのは認めるけど男だから」

「はぁ?」

意味が分からないと顔をしかめるからその腕を掴んで引き寄せた

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