君色。-kimi*iro-
裏返しの愛情
「海浬の婚約者が来るからあんたも来なさいって………」
携帯を閉じてため息をつく
「悠紀ー?
…ぁ、仕事か…」
嫌だなー…と頭を掻きながら鞄に財布とかを詰める
* * *
また帰ってくるとかまじ無いわー…
「かあさんー?いるー?」
「……ぁ…お邪魔してます」
「……ども、海浬姉ちゃんの弟の桜です」
「君が桜君かぁ…。うん、海浬の言った通りだ」
婚約者さんはうん、うんと頷きながら姉ちゃんの方にいった
「………はぁー…」
もっと嫌な人だったら良かったのに…
心の中でぼやいて自分の部屋に向かった